パースペクティブ ディストーション

広告媒体に使われる画像制作の使命は、撮影対象となる商品の販売促進に貢献することである。通販カタログやネットショップ等様々なメディアを使って販売する場合、クライアントが打ち出した被写体の持つセールスポイントを明確にし、より売れる商品に導くための方法を考えなければならない。その為には使用の実感を明確なものにする画像が必要であったり、逆にその実態を不明瞭なものとし、ユーザーの想像力を上手く活用してイメージを膨らませるような撮影方法も有効である。その重要な表現カテゴリーの一つにパースペクティブ ・ディストーションの概念がある。これはアイテムの持つフォルムを如何に歪ますかという感光部分と被写体との距離関係を如何に捉えるかを考えるもので、「正確な立体描写」「形状の誇張」に大別出来る。アナログ時代からスティルライフの画像制作所ではこの点に関して重要な問題として取り上げており、その為の設備として様々な焦点距離を持ったレンズ(広角~望遠)やアオリ操作が可能なカメラ、更には近年では画像処理ソフトでの遠近法などが挙げられる。これらは基本的には遠くの物は小さく、その逆は大きくの法則の基に調整を加えるものであり、それを光学的に処理するか画像上の補正によって行うかの相違で、両者を臨機応変に使い分けているのが現状である。今後三次元の補正が期待される昨今であるが、アナログによるコントロールが不要になる時代もそう遠くはないと予想出来る。

telephotowide-angle

左は望遠、右は広角レンズを使用、歪みの違いが如実。